通関士になるまでのステップ

通関士になるには

通関士の国家資格に合格したら、即通関士として活躍できるわけではありません。
通関士として仕事をするためには、通関士の受け入れ先、さらには国からの承認などが必要になります。

おおまかには、試験準備から晴れて通関士になるまで、
以下のステップを踏むことになります。

通関士になるまでのプロセス

●年一回の通関士試験を受験する(受験資格に制限なし)
 ↓
●通関士国家試験合格
 ↓
●通関業者の通関部門に勤務
 ↓
●通関業者から税関に確認届けを提出
 ↓
●関税長の確認
 ↓
●通関業者に通知
 ↓
●通関士として実務に就く

通関業法の規定では、「通関士とは税関長より通関士の確認を受けて、通関業者の通関業務に従事する者をいう」と定められています。
通関士になるためには、資格を取得して通関業者に就職し、経験を積む事が条件です。
つまり、正規の通関士の活躍の場はあくまで通関業者、ということになります。


このことに誤解がないよう多少の補足をします。
後のページでも紹介しますが、通関士の知識を活かせる場所は、何も通関業者だけにかぎられているわけではありません。
通関士の有資格者を歓迎している企業は通関業者以外にもたくさんあります。
しかしながら、通関士の独占業務に携わることのできる、税関が承認するところの通関士とは、上記で述べた通関業者に勤務する通関士である、ということです。

また、もうひとつの現実も予めお伝えしておく必要があるでしょう。
それは通関士の資格を取得して、通関業者に就職できたとしても、すぐには通関士になれないケースもあるということです(このことは通関業者によります)。

特に会社の名前が広く知られている上場企業、また航空・海運の別では、航空貨物の通関業者においてこのことは顕著です。
上場企業というだけで、就職戦線にライバルがふえるのは、納得していただけるでしょう。
そうした通関業者には、すでに経験を積んだベテランの通関士が在籍しています。
そのポストが空くまでは出番がまわってこないということです。

しかしながら、通関士の有資格者として通関業者に採用された人には、遅かれ早かれ通関士の役割が回ってきます。
また中小の通関業者では、4月入社の定期採用ではなくとも、中途採用で通関士を募集している会社も少なくありません。合格後について、いまはあまり不安視することなく前進してください。

通関士という職業への人気の高まりを受け、国もこの点には方策を打っています。
かつてに比べ、受験者は急増していますが、合格者数はむしろ抑える傾向が見られます。
もちろん、試験合格者に就職先を安定して確保してもらうことがその目的です。

そのことが、通関士の試験をかつてのそれと比べ非常に狭き門にしているのは事実です。
試験に合格≒通関業者への就職という図式が、ほぼ約束されたレールのようになっていることを考えると、致し方のないことかもしれません。

将来の安定を先取りするためにも、意欲を高く持って前へ進みましょう。